黒人は本当にリズム感がいいのか !?
神戸でベースレッスン・教室をしています古賀隆博です。
(大阪でもベースレッスン、教室をしています)
ベースといえばリズム楽器ですよね。
ドラムと一緒にリズムをきざむのが主な役割です。
皆さんがベースで弾いている曲たちはおそらくロックであったりファンクであったりジャズであったりラテンであったり…。
今、日本で耳にするどの音楽もだいたいこういったリズムの種類で成り立っています。 これらのリズムは実はすべて西洋的なもので、我々日本人の古来から持っている感覚とは少しちがったものです。
だから、私たちは西洋的なリズムを気持ちよく刻むため、こういった民族的理解はおおいに役立つであろうということで少し解説をいたします。
と言ってもなにも「民族的な遺伝子が」とか「江戸の頃から」みたいな難しい話ではありません。
それは、「言葉」です。
普段、私たちが口にしている日本語がやはり日本的リズムと深く関係しているのです。 日本語は、他の外国語と比べれば平坦で躍動が少ないのが特徴です。 だから強い発音があるとそこに反応してしまい、そこから音が始まっているように受け取ってしまうのです。
西洋の言葉は一つの単語でも強弱が激しいです。 例えば英語のgreatでしたらgrは弱くてeaは強く、tは弱いですよね。
日本語で「グレート」ではやはり均一で強弱のアクセントが希薄ですね。
小さな頃からずっと口にしたり耳にしたりしている言葉がこういう感じですからリズムの感じ方が日本民族は平坦になってしまいがちです。
今は日本でも西洋的な音楽が溢れていますから、小さな頃からずっと西洋のリズムを見聞きしてはいるのですが、言葉の見聞きの量と比べればやはり言葉のほうが断然多いわけですね。
で、それが民族的な「癖」になっています。
救急車のサイレンも我々は「ピーポ?ピーポー」ですが、西洋の方々は「ポーピーポーピー」と聴こえてしまうようです。
「君はリズム感がないねー」なんてこと言われて落ち込んだ方もいらっしゃるかもしれませんが、 だいたいの場合、リズム感が悪いとかリズムセンスとか才能とかではなくこういうことなんです。
日本民族的リズム感の持ち主である。というだけのことです。
逆によく「黒人はリズムがいい」なんていいますが、それは実はいいわけではなくそれが世界的に主流になったからよしとされているだけで、 別にどちらが優れているという訳ではないわけですね。
なので、もしそんなこと言われたことある人は忘れていいですよ。 訓練次第でなんとでもなります。
そういう癖を理解しないまま闇雲に弾いていてもなかなかそれっぽくはなりにくいんですね。 ここを早い段階で、肌感覚で理解できれば「なんだかあいつすごいぞ」ってことになります。
ロックをするにもジャズをするにも結局西洋リズムですから我々はここから理解をしていきましょう。