セクハラ問題や#Metooの件
神戸でベースレッスン・教室をしています古賀隆博です。
(大阪でもベースレッスン、教室をしています)
今回は音楽の話しではないのですが、時事的なこと。
最近、Me too運動など、セクハラ問題が連日報道されていますね。
音楽業界にもそう言ったことがあるようで、私も2件だけですが聞いたことがあります。
2人とも、枕営業を持ちかけられたとのこと。
「枕してくれたら、売ってやる」的な事を言われたそうです。
そのふたりは毅然とその誘いを断わったので、それ以上は被害も無かったのですが、 言われた側はそれだけでも気分が悪いですよね。
また、音楽業界ではないですが、別件でセクハラ問題に立ち会った事もあります。
私の後輩が、 セクハラ被害に遭いました。
当時25〜26くらいの私がアルバイトで働いていたのは全国的にも有名な大企業。
働き始めて2〜3年目くらいの話。
被害者Aさんは、19〜20歳くらいの、明るく元気な女性です。
私の方が年齢が上なことと、
ある日、私が休憩室で休んでいると、
いつもなら、「お疲れ様でーす!」
少し不自然にも感じま
しかしその後、別のパートの女性から
「あのときに上司からセクハラをされたらしい」
そのセクハラをした上司は、
また、Aさんも彼を上司として信頼していました。
パートの女性から報告をうけてすぐ、どういう状況だったのかを本人から詳しく伺いました。
今思えば、彼女に対して酷なことをしたと思いますが・・・
しかし、こういった問題は、時間がたつと有耶無耶になると感じたのです。
一通り聞いた後私は、
「この問題を放置しておくと必ず風化してしまうので、早目にその上司にも直接話を聞いて、事実確認後、更に上に報告するか被害届を出すなどの方法を取るろう。」とAさんに話をしました。すると彼女は
「それはやめてください。騒ぎになる方が面倒なので。
予想外の返答に私は驚き、言葉も出ませんでした。
しかし、きっぱりと「やめてください」と言われた以上、
辛い思いをした彼女の気持ちを一番に尊重するべき。
1日悩んで、本当に彼女のいう通り、何もしないでいいのか?
何かしたいのは、自分の正義感を満たしたいだけなのかもれない。
自分のために行動するのであれば、Aさんが「やめて下さい」と言った以上、何もしないべき。
でもその上司が間違ったことをしたのは確実で、
ここで放っておくと、また
また、ここで何もしないという選択をしてしまうと、私は今後も同じようなことが起きた時、何もせず見過ごすことになるのでは?
また、Aさんの気持ちを尊重するというのをいい訳に自分を守っていないだろうか。
でもこういう思いで動くのはそれこそ自己満足でしかない。
自己満足の為に、Aさんの傷に塩を塗ることはできない・・・・という様な考えがぐるぐると続きました。
このままでは決着がつきそうになかったので、何もしなかった場合の結果と、行動した時の場合の結果を考えてみることにしました。
①何もしなかった場合の結果予想
Aさんは自分で「問題にすることをやめてください」と言ったとはいえ、私達まわりの人間が
心のどこかで、結局は誰も助けてはくれない。という冷めた思いを潜ませたままその先の何年かを生きることになるので
そして、仮に近い未来、同じセクハラがAさんの後輩に起きたとします。
その時、彼女が後輩から相談を受けたとします。その時彼女は後輩に何と言うだろう?と考えました。
「私も同じことがあったよ。かわいそうに。大丈夫?
たぶんこのような言葉になるんじゃないかと考えました。
仮の話とは言え、これではAさんもその後輩もあんまりではないか?と思いました。
②行動した場合の結果予想
今度は逆に行動を起こしたことを考えてみました。
最悪、大ごとになって会社の人に知れ渡ったとしましょう。
そうすると、彼女は恥ずかしい思いをすることになり、気まずくなり、最悪職場にいれなくなる可能性もある。
彼女が特に気にしているところでもあると思います。
でも、これらのことは一時のことではないか・・・とも考えました。
少し無責任に感じられるかもしれませんが。
この一時を乗り切れば、その先の彼女の未来において、
「困った時に味方になってくれた人がいた」
という感覚が残るのではと考えました。
その方が一時の恥よりも、先の長い人生では価値があることではないか。
そして、仮にAさんの後輩が同じような目にあった時、今度は彼女が後輩の味方になり、何か手助けが出来る人になるのではないか、と考えました。
遠い未来かもしれないし、起きないことかもしれはいけど、その方がAさんにとっても価値がある事だと考えました。
それに、大ごとになったり、人に知れ渡るというのは、こちらのやり方である程度抑えることができるはずだと思い、(上司も妻子持ちなので社内での大ごとは避けたいはず)やっぱり行動をしたほうがいいという答えに行き着きました。
それから彼女にも再度確認をとり、上記の内容も話し、大ごとにならないようにすると約束をしました。
そして、上司を呼び出し、事実を確認し、謝罪をするように申し立てました。
2度とこんなことにならないようにと約束もしてもらいました。(はじめは知らないフリをしたり、お酒のせいにしようとしたりもしいてましたが。)
後日、Aさんに対しても直接謝罪を入れたとAさんから報告を受けました。
それからしばらく、私はAさんと一緒に働いていたのですが、これで彼女の気持ちがどのようになったのか、その後詳しくは聞けていません。(思い出させるのも良くないと思い、その後その件について話をしていない)
何ヶ月後かに、何かの折に
「あの時は本当にありがとうございました!」
というメッセージをもらえたので、いい結果になったのかなと安心した覚えがあります。
私はこの出来事で、初めてセクハラをされた時の女性の気持ちを聞くことになり、大きな衝撃を受けました。
セクハラにあう、それで大ごとになったり、人に知られることが、いかに女性にとって辱しめを受けることになるのか、男性では、想像することしかできないことかもしれません。
嫌なことをされた怒りよりもなによりも、恐怖や恥のほうが女性にとっては大きな脅威なのかもしれません。
被害者側が声をあげる事が非常に難しい問題ですので、そういった問題に遭遇された方は、小さなことでいいので何かのアクションを起こしてあげてください。
その時の問題を解決するだけでなく、その人の未来も少しだけよくすることが出来るかもしれません。
March 10th,2018 at Flamingo The Arusha Cassie’s Show
2018/05/22【Reina Shimizu ワンマンライブ】@梅田Always